OpenAI、『GPT‑5.1』をリリース — より“会話的”で“パーソナライズ可能”な次世代チャットAIへ

OpenAI が、2025年11月12日(現地時間)に、8月に公開された GPT-5 のアップデート版『GPT-5.1』を発表しました。 OpenAI は本バージョンを「GPT-5のアップグレード版」と位置づけ、「チャット体験をよりスマートに、そして会話をより楽しくする」ことを目指していると述べています。
GPT-5.1は新しいカテゴリを追加するのではなく、GPT-5から提供されている「Instant(高速応答)」と「Thinking(深い推論)」の両モデルを、それぞれ会話性・指示追従・推論制御の観点でブラッシュアップする位置づけです。ロールアウトは有料ユーザーから開始し、順次全ユーザーへ拡大されます。

何が変わった?GPT-5.1のハイライト
- Instantの会話性と指示追従が向上
GPT-5.1 Instantは、GPT-5期の「Instant」を土台に、トーンの温かさ/会話的表現/指示への忠実度が強化。必要に応じて軽量な“考える”挙動(適応的推論)を行い、速度と正確さのバランスを最適化します。 - Thinkingの“考える時間”がより賢く
GPT-5.1 Thinkingは、質問の難度に応じて推論時間をより精密に配分。簡単な質問にはより速く、複雑な依頼には粘り強く取り組みます。レスポンスのわかりやすさ(専門用語を減らす等)も改善。 - パーソナリティ・トーンのプリセット拡充
ChatGPTの設定で、デフォルト/プロフェッショナル/フレンドリー/率直/個性的/無駄がない/探求心が強い/皮肉っぽいなどのプリセットから会話スタイルを選択可能に。既存の会話にも即時反映されます。

- 安全性レビューの追加評価
GPT-5.1向けシステムカード補遺が公開され、メンタルヘルスやAIへの情緒的依存に関する評価項目を含む安全性メトリクスが更新されました。
まとめ
- GPT-5.1は“Instant / Thinking”の品質向上が主眼。
- Instantはより会話的かつ指示追従が強化、Thinkingは推論時間配分の賢さが向上。
- トーンのプリセットが拡充され、会話体験のパーソナライズが容易に。
- 安全性レビューが拡張され、メンタルヘルス/情緒依存の観点でも配慮が進む。
- 旧版は約3カ月間、GPT5も提供され、移行も安心。
軽微なアップデートですが、着実にChatGPTは使いやすくなっています。

